先日、マイケル・ジャクソンのTHIS IS ITを観にいった。
名曲のオンパレードで、熱心にバックミュージシャンに注文をつけて自分のイメージする音楽を創っていく真摯な姿に打たれた。
その中でもとりわけ目を引くのは、熱帯雨林の中に寝そべる少女と蝶の映像である。ほんのちょっと眠っている間に緑に覆われていた森に火が放たれ、ブルドーザーが木を押し倒していく。
そのブルドーザーの前にたった1本残った緑の草を少女が掘り起こし、ブルドーザーの破壊から守ろうとする。
草を掘り起こした途端、見上げるとブルドーザーは目の前まで迫っている。このブルドーザーが、画面の中から抜け出してステージで歌うマイケルの後ろでピタリと止まる。静寂。
Earth Songという、1995年にリリースされた曲である。
マイケルと言えば、ムーンウォークや緩急の明確な空手を連想させるダンスが有名だが、ダンスなしで歌わせても一級である。
映画の中でも、マイケルは余韻ということを仕切りに繰り返していたが、物事を人に伝えるためには余韻が必要である。絵では余白が、文章では行間が必要であるように。
キング・オブ・ポップ、ダンサー、エンターテイナー、クリエイターなどで呼ばれるマイケルだが、環境破壊阻止を強く訴えるエコロジストとしての横顔こそ今回のツアーの顔だったのではないかとさえ思える印象深い映像だった。
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