6/19/2010

vol.21 コーブ

動物愛護の見地から狩猟を描く、しかも盗撮で。この見地からすると、実にくだらない身勝手な映画。これは殆どの日本人が抱く感情。

動植物を含めた自然環境保護の見地からすると、現在も続く自然環境破壊であり野蛮な行為をスクープした映画。捕鯨も捕海豚も同列であるとするアメリカ的ヒューマニズムを刺激する映画。

感情は置いておいて考えると、海豚なんか食わなくてもいいだろうというのが現在の殆どの日本人の考えだろう。

また、へー、そんなことをやってる漁村がまだあるの?というのが実感だろう。

映画を撮った人間の考え方は単純明快で、海豚が大好きだから可哀想なことはするな、ということをまっすぐ表現したのだろうし、ついでに、それをやっているのは日本人だったのでネタとして利用しただけのことだろう。

日本まで来なくても、アラスカに行けば、盗撮などしなくても、日常的に鯨漁もアザラシ漁も白熊猟も撮影することが出来る。しかも、彼らは、れっきとしたアメリカ人、自国民なのである。

しかし、それに頬かむりして日本の小さな漁村を狙ったのには意味がある。商品価値のある映画にするためであることは自明のこと。

商品価値とは、日本人-捕鯨-悪人-捕海豚というステレオタイプの構図を成立させるためである。

ならば、かれらの思考回路に仕込まれている報復措置を利用して、アラスカの漁村を撮影するプロジェクトを立ち上げるくらいのパフォーマンスを外務省がやればいいのだが、まったくない。

ま、間抜けにもきっちりはめられてしまったというわけである。

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